オルソケラトロジーの歴史

【オルソケラトロジーの歴史】



オルソケラトロジーの歴史についてご紹介します。

起源は、今から300年前に遡ります。
中国で寝ている間に砂袋を目の上に置いたのが始まりと言われています。(諸説あります)

それから現代に入り、1960年代、若干フラットに処方されたハードコンタクトレンズを外した時に自分の眼鏡の度が合わないことが発見されました。そのことから、一時的に視力を向上させる効果があると仮定され、研究されるようになりました。

1962年、シカゴでの国際会議で、George Jessenによって”Ortho-focus”という名でオルソケラトロジーが紹介されました。

1976年、Kemsによって「オルソケラトロジーとはコンタクトレンズを用いて意図的に角膜形状を変化させ屈折異常を矯正する手段」と定義されました。

1990年、レンズの製造技術、デザイン、角膜測定法の発展により、夜間装用が可能となりました。

1998年、日本の厚生労働省に当たるFDA(アメリカ食品医薬品局)から連続1週間装用の承認が下りました。

2004年、Euclid社のEmerald LensがFDAに承認されました。

2006年-2007年、”British Contact Lens Association”と”the Global Orthokeratology Symposium”にて、オルソケラトロジーには近視の進行を抑制または遅らせる効果があることが示されました。

2010年、日本の厚生労働省にてEmerald Lensが承認されました。(日本国内での販売名:マイエメラルド)



引用:オルソケラトロジー情報館
URL:http://www.oklens.co.jp/new/ortho.php




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TFOTとは?

【TFOTとは?】



興味深い論文をご紹介いたします。

「ドライアイ診療のパラダイムシフト眼表面の層別診断・層別治療」著者 横井則彦氏 他, p549-558, 京府医大誌 2013
こちらからご覧になれます↓↓
URL:http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/jkpum/pdf/122/122-8/yokoi08.pdf


TFOT(ティーフォット)とは、「Tear Film Oriented Therapy」の略で、日本語では「眼表面の層別治療」と訳される、ドライアイ治療の新しい考え方です。

これは、局所治療の選択により、眼表面を層別に治療して、涙液層の安定性をさらに高めることにより、より効果的にドライアイを治療することのできるドライアイ治療の新しい時代を意味すると考えられます。

以前の涙液層の考え方では、水層を中心にして角膜上皮側にムチン層があり、最表面に油層があり、水分の蒸発を抑制しているという考え方でしたが、TFOTでは、涙液層の液層には、結膜杯細胞から分泌される分泌型ムチンが水分を保持する形で混じりこみ、涙液層の安定性向上に寄与しているとされています。また、角結膜上皮細胞に発現している膜型ムチンは、上皮表面の水濡れ性維持に寄与していると考えられます。


※ドライアイ研究会様の記事を参考にさせていただきました
URL:http://www.dryeye.ne.jp/tfot/index.html



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網膜の役割

【網膜の役割】


眼球をカメラにたとえると、網膜はフィルムにあたる眼底一面に広がっている薄い膜状の組織で、光や色を感じるのに重要なたくさんの神経細胞(視細胞)と、それにつながる神経線維からできています。

視細胞に栄養を与え代謝を維持しているのが、網膜のいちばん奥に並んでいる網膜色素上皮細胞と、その外側に位置する脈絡膜(細かい血管が豊富な組織)です。

光は目の正面から入ってきて、角膜、前房、水晶体、硝子体を通り抜け、網膜で焦点を結びます。網膜に入った光は、視細胞で電気信号に変換され、網膜につながっている神経線維を伝わり、その神経線維が集まってできた視神経に達し、そこから脳に届きます。

網膜の中央は視細胞が密集した最も感度の高い場所で、視野の中央に相当します。

人が字を判読したりするのがこの部分で、黄斑といいます。視力は黄斑の機能を反映しています。



引用:公益社団法人 日本眼科医会「飛蚊症と網膜剥離 なぜ?どうするの」 網膜の場所と役割
URL:https://www.gankaikai.or.jp/health/38/02.html


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眼の水晶体について

【水晶体について】
水晶体は、水晶体核を中心に約2000層の薄い層が玉葱のように包み込んだ構造をしており、一種の両凸レンズの形状をしています。

その屈折力は約20D程度で眼屈折力の約1/3程ですが、近見時に調節をすると曲率半径が増し、最大調節時には約30D以上の屈折力となります。

形状としましては、大きさが約9mm、中心部厚さが約4~5mm程度です。

曲率半径は調節に伴い大きく変化しますが、無調節時に前面が10~11mm、後面が6~7mmであり、最大調節時には前面が5~6mm、後面が5mm程度に変化します。

調節時に後面の位置はそれほど変化しませんが、前面は角膜側へ大きく膨らみ、約3mm程度の前房深度は約2.7mm程度に浅くなります。

水晶体の屈折率は大変特徴的であり、水晶体における屈折率は一様ではなく、中心部が約1.40で、表層部では約1.38程度で約0.02~0.03程の屈折率差があります。

水晶体は、眼の光学系の中で、角膜と共にもっとも重要とされています。

角膜内皮細胞が障害される原因

【角膜内皮細胞が障害される原因】



角膜内皮細胞は障害されると再生しないとされています。


障害された細胞は、その周辺の細胞が面積を拡大することで補われます。


角膜内皮細胞は、角膜の透明性を維持するために非常に重要な役割を果たしています。


角膜内皮細胞の密度が限度を超えて少なくなると、角膜にむくみが発生し、角膜の透明性が維持できなくなります。


これを水疱性角膜症と呼びます。


主な原因に以下のものが考えられます。



●眼内の操作を要する手術など

●急激な眼圧の上昇

●眼外傷

●眼内の炎症

●先天性

●コンタクトレンズによる酸素不足



コンタクトレンズのケアは徹底しましょう!



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【年末年始休業日のお知らせ(2018年度)】

 

平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。

 

株式会社テクノピアでは、誠に勝手ながら下記日程を年末年始休業日とさせていただきます。

 

【年末年始休業日】

 

2018年12月29日(土)~2019年1月3日(木)

 

(2019年1月4日(金)から通常通りの営業となります。)

 

休業期間中のお問い合わせに関しては、2019年1月4日(金)以降に順次対応させて頂きます。

 

恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

子どもの近視進行抑制の話

【子どもの近視進行抑制の話】

近視には、主に軸性近視と屈折性近視の2種類があります。

一般的に近視進行抑制は、軸性近視に対して行われています。

軸性近視は、成長に伴い眼球が奥側へ伸展することによって光の焦点が眼球後面の網膜中心部まで届かなくなることで進行します。

眼鏡による近視矯正は、凹レンズを通すことによって網膜中心部まで届かなくなった光の焦点を網膜上に結びます。

この場合、網膜中心部のみに焦点が合わされる為、その周辺部はピントが合っていない状態になります。

生物の目には常に正視に保とうとする働きがあり、主に周辺網膜によりコントロールされているそうです。

眼鏡によって周辺網膜に焦点が合わない状態になると、その部分の細胞を網膜後方に発達させることでピントを合わせようとする為、眼球が伸びることになります。

網膜周辺部に焦点を合わせることで、眼球伸展をコントロールすることに繋がると考えられています。

オルソケラトロジーレンズ装用は、角膜中心部から周辺部にかけて形付けることで周辺網膜にも焦点が合うとされています。

オルソケラトロジー治療における近視進行抑制効果については国内外で研究が進められています。

学会等で有効性も発表されており、これからに期待が高まっています。

ぜひオルソケラトロジーをご検討いただけたらと思います。

オルソケラトロジーは、遠視には対応しておりませんが、近視でお困りの方には大いに有効です。
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東京新聞にオルソケラトロジーの記事が掲載されました!

寝る時レンズ 視力矯正 「オルソ」子どもの近視進行抑制も期待
(ネット記事をご覧になる方はクリックしてください)

夜間に専⽤のハードコンタクトレンズを装着し、⾓膜の形を変えることで視⼒を矯正する「オルソケラ
トロジー」(オルソ)。効果は⼀時的で、視⼒を恒久的に回復させることはできないが、⼦どもの場合は
近視の進⾏を抑える効果が期待できるとの研究もあり、近年、注⽬が集まっている。ただ、普通のコンタ
クトレンズより汚れやすいほか、夜間に装着するため⽬のトラブルを引き起こす危険性があり、眼科医の
定期的な検診が必要だ。

近視は、眼軸⻑と呼ばれる⾓膜から網膜までの⻑さが伸びるなどし、網膜上で焦点が合わずに視界がぼ
やける状態。オルソは中央部分が平らな特殊なコンタクトレンズで、装着するとレンズ下の⾓膜上⽪に圧
⼒がかかり、⾓膜の形を変えることで焦点が合うように矯正する。夜間に装着し、寝ている間に視⼒を矯
正するのが⼀般的な使い⽅だ。

「昼間は裸眼で過ごせるので、ドッジボールやサッカーなど眼鏡では危険なスポーツも不安なくでき
る」。オルソに詳しいセントラルアイクリニック(名古屋市中村区)の渥美⼀成院⻑(63)は話す。
ただ、⾓膜はそのままにしておくと数⽇で元の形に戻ってしまうため、回復した視⼒を保つには毎晩、
装着を続ける必要がある。軽度の近視であれば、多くの患者が⼀週間で裸眼⼀・〇ほどに回復するとい
う。

オルソは⽶国で考案され、⽇本では⼆〇〇九年、厚⽣労働省が承認した。保険適⽤外の⾃由診療で、両
⽬の場合は最初の⼀年間でレンズ代を含めて⼗万〜三⼗万円ほどかかる。
普通のハードコンタクトレンズに⽐べ酸素透過性が⾼く、レンズが汚れたり傷ついたりしやすいという
デメリットも。寝ている時に装着するため、毎⽇のケアを怠ると細菌が増殖して⾓膜感染症を引き起こす
リスクもある。普通のコンタクトレンズ以上に清潔に保つ必要があり、⽇本コンタクトレンズ学会はガイ
ドラインで、使⽤する場合は三カ⽉ごとの定期検診を義務付けている。
⼀⽅で、⼦どもの場合、オルソの装着で近視の進⾏を抑える効果が期待できるとの研究も。京都府⽴医
科⼤などがオルソ治療を⼆年間受けた⼩学⽣⼆⼗四⼈を調べたところ、オルソを装着しない場合よりも、
近視につながる眼軸⻑の伸びが少ないとの結果が出た。「中央だけにピントを合わせる眼鏡やコンタクト
レンズと違って、オルソは周辺もピントが合っているので⽬への負担が少なく、近視の進⾏を抑えられる
と考えられている」と渥美院⻑は話す。

⽶国では臨床試験で⼦どもの近視抑制効果が確認され、⽇本でも研究が進むことへの期待が膨らむ。同
クリニックではオルソによる矯正をする患者の七割は⼗⼋歳未満だ。
名古屋市の⼩学三年の⼥児(8つ)も四年前から毎晩、⺟親(39)にオルソレンズを着けてもらって
から寝ている。近視で〇・⼀程度だった視⼒は、オルソを外した後は両⽬とも⼀・〇を維持している。⺟
親は「学校のプールや習っているダンスやバレエも不⾃由なくできている。近視もそれほど進んでいな
い。今後もオルソで矯正を続けたい」と期待を寄せる。
ただ、⼦どもの場合は特に扱いに注意が必要だ。渥美院⻑は「特に幼い⼦どもは、装着やレンズの管理
に保護者のサポートが⽋かせない。医師の指導に従い、定期検診で異常がないかを確認することが⼤切」
と話した。

引用元:東京新聞

眼の構造について

【眼の構造】


眼の構造はカメラに似ています。

カメラではレンズを通った光がフィルムに焦点を結びます。人間の眼には角膜と水晶体という二つのレンズがあります。また、網膜と呼ばれるフィルムのように光を感じる膜が眼の後部あります。

正視(近視も遠視もない眼)では遠方からくる光が角膜と水晶体をとおり網膜に焦点を結びます。

近視の眼では、遠方からきた光は網膜より前で焦点を結びます。この原因は主に眼軸長と呼ばれる角膜から網膜までの距離が長くなり過ぎることであると考えられています。近視の眼ではその程度に応じて、焦点距離が異なります。強い近視であるほど手元の物にしか焦点が合わなくなります。

遠視の眼では、遠方からきた光は網膜より後ろで焦点を結びます。したがって、目が調節を行なわないとどこにも焦点が合いません。若年者は調節力がありますので多少の遠視でも遠近とも良く見えますが加齢により調節力が低下するとまず近見がぼやけ、やがて遠見もぼやけます。
よって加齢とともに老視(老眼)が始まるまでは遠方のものがはっきり見える場合、近くもはっきり見ることができます。このオートフォーカス機能を眼の調節と言い、調節力が衰えることを老視(老眼)と言います。


オルソケラトロジーは、遠視には対応しておりませんが、近視でお困りの方には大いに有効です。
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近視進行抑制治療の論文のご紹介

近視進行抑制治療の論文

 
今回、ご紹介する論文にはオルソケラトロジーと0.01%アトロピン点眼液の併用による子どもに対する近視進行抑制効果の有意性が述べられています。
  
Japanese Journal of Ophthalmology(JJO)に掲載された論文下記の通りです。
 
「Additive effects of orthokeratology and atropine 0.01% ophthalmic solution in slowing axial elongation in children with myopia: first year results」
   
今後のオルソケラトロジーを用いた近視進行抑制の研究に注目です。